
「macOS Seria」からセキュリティ強化一環のためか、インターネット経由でダウンロードしたすべてのアプリケーションの実行を許可ができなくなった。
それに伴い、インターネット経由でダウンロードしたアプリケーションをインストールすると「○○は壊れているため開けません。“ゴミ箱”に入れる必要があります。」と表示され起動できなくなった。
そこで今回は、以前のバージョン通りすべてのアプリケーションの実行を許可する方法をご紹介。
macOS Seriaでは「すべてのアプリケーションを許可」の項目が消失
有効化の設定方法をご紹介する前に、実際にセキュリティとプライバシーより「ダウンロードしたアプリケーションの実行許可」項目を確認してみると「すべてのアプリケーションを許可」という選択肢がないことが確認できる。
その代わりに確認できる選択肢は「App Store」と「App Storeと確認済みの開発元からのアプリケーションを許可」のみ。

「すべてのアプリケーションを許可」ができないとアプリをゴミ箱見入れるよう指示される
インターネットからダウンロードしてインストールしたアプリケーションのうち、マルウエアの開発者が作ったものや署名後に改ざんされたものを「Gatekeeper」と呼ばれるセキュリティが動作に制限をかけている。
これにより、これらに該当すると思われるアプリケーションはすべて「○○は壊れているため開けません。“ゴミ箱”に入れる必要があります。」と表示され起動することができなくなっている。もちろん、ファイルデータが壊れているわけではないので設定そのものを書き換えない限りは何度ダウンロードしてきても同様の警告がでてきてしまうのだ。
また、Gatekeeperに引っかかるということは大抵の場合は悪意を持ったマルウエアである可能性が高いため本当に信頼できる開発者以外が配布するアプリケーションはインストールしないようにすることが大切だ。
macOS Seriaで「すべてのアプリケーションを許可」を実行可能に
1.アプリケーションより標準インストールされている「ターミナル」を起動
2.下記コマンドを実行
sudo spctl --master-disable
3.「すべてのアプリケーションを許可」が追加されていれば設定は完了

「すべてのアプリケーションを許可」を再度無効に
上記で「すべてのアプリケーションを許可」する設定を行ったがセキュリティ上的には推奨できるものではない。任意のアプリケーションの起動が確認できたら次に紹介する2パターンいずれかで無効化しておくことを推奨する。
①コマンドで無効化
1.アプリケーションより標準インストールされている「ターミナル」を起動
2.下記コマンドを実行
sudo spctl --master-enable
②システム環境設定から無効化
1.「システム環境設定」>「セキュリティとプライバシー」>「一般」タブを開く

2.「ダウンロードしたアプリケーションの実行許可」項目から「App Store」または「App Storeと確認済みの開発元からのアプリケーションを許可」のいずれかを選択