
iPhone 5s以来となる、4インチ型デバイスである「iPhone SE」。現地時間4月26日に行われた、2016年第2四半期の決算発表では同デバイスの好調具合が語られるなどその人気はAppleの予想を上回るものだったようだ。
現に予約ユーザーの手元に、なかなか届かない状態が続いている。世界ナンバーワンの企業である同社が、どうしてこのような状況を作ってしまったのか。日経ビジネスONLINEがこの件に関し触れているのでご紹介。
増産する意思なく、在庫を流用
「iPhone SE」はAppleの最新デバイスである一方、部品自体は基本的にiPhone 6やiPhone 5sと同様のもの流用していることから敢えてSE用として部分を生産する必要が無い。
Appleのサプライヤーは「SEの部品は6や5sと同じものを流用しており、SE向け設計の部品はほぼゼロ。事前にアップルから提示された計画では、在庫分で十分に賄えると考えていたが、その数字を上回る反応で供給が追い付いていない」と述べているようで、Appleも思わぬ好評ぶりに困惑している様子。
本来であれば、同社も部品の増産に踏み切るべきところであるが、SEが売れ過ぎてしまうことによって今秋にもリリースを控えている「iPhone 7」の販売台数に影響を及ぼすのではと危惧していることから増産を渋っているようだ。
ただ、こうした状況を長い間続けてしまうと顧客離れへとつながってしまうのではと同サイトは懸念を示している。現に、AppleはiPhone 6sのCM広告はバンバン打ってるものの最新デバイスであるSEに関しては皆無である。
予想を超える人気ぶりに困惑してしまっている同社であるが、今後どのようにしてこの状況を打開していくのか注目していきたい。