
Appleが提供するクラウドサービス「iCloud」のSafariの同期機能において、同社がユーザーが削除した閲覧履歴を1年間以上も無断で保管していたことが専門家の指摘により明らかとなった。
削除したはずの閲覧履歴は「tombstone」というファイル名で保存
iCloudのSafariブラウザ同期機能では、MacやiPhoneで閲覧したブックマークや閲覧履歴を容易に紐付けたデバイス間で共有することができるサービスである。
今回、専門家により指摘された問題はユーザーが削除した閲覧履歴がiCloud内に「tombstone(墓石)」といったファイル名で、ユーザーの意図無しに無断で保管されていたというもの。ファイルに保存されていた閲覧履歴からは、過去1年間以上ものデータが発見されたようで、サイトごとの訪問回数やアクセス日時まで含まれていたようだ。
Apple、専門家の指摘で保管期間を短縮
ユーザーの意図無しに削除したはずの閲覧履歴が保存されていた原因について、Forbesが専門家にアドバイスを求めたところiCloudで紐付けたデバイス間での同期に問題を発生させないことが目的であるとコメントしている。しかしながら、削除されたデータがElcomsoft社が開発した解析ソフトウェアで容易にアクセスできてしまうことはプライバシー保護の観点から見ても到底、好ましいものだとは言えない。
なお、Appleからの正式なコメントは発表されていないものの再び専門家らがデータのアクセスに試みたところ2週間以上前の閲覧履歴は削除されるよう仕様が変更された模様だ。
Source:Forbes